SSブログ

入試(新型インフルエンザ対応)

東京大学が2次試験(前期日程・後期日程)で、新型インフルエンザに対応するための追試験は見送ると発表した。
これは、仕方ないだろう。

大学に勤めて分かったのだが、入試は試験を行う側にとっても重労働である。
入試問題の準備にかける日数は、世間の想像より(たぶん)長い。1年弱くらいかかると思っていいか。
問題作成は、大学に入学するに相応しい学力を持っているかどうか適切に問える問題を、基礎知識、思考力、論述力などあらゆる観点で考えながら作る。
さらに、自分の大学の受験生の学力レベル(偏差値など)を考え、難易度を調節せねばならぬ。全員0点あるいは満点だと合格者の選抜に使えないのだ。

さらに東大になると、入試問題が他大学に比べてヘビーな内容になる。
問題を作るのも採点するのも、負担がかなり大きい。
大手予備校のサイトなどから過去問が見られるので分かるが、基本的に論述形式である。
だから、採点も結果だけでなく、途中の論述が適切かどうか見なければならない。
文系の地歴の論述問題など、解答パターンをいくつも想定せねばならないだろう。
そして、東大はマンモス校で受験生数も多い。
東大のサイトを見ると、2010年度入試の募集要項では、募集人員は全学で3063人。
受験者数はというと、各科類で定められているセンター試験「足切り」の倍率が2.5倍~4倍。
また、東大は受験科目が多く、文系でも全員数学が必須、理系でも全員国語が必須である(これは前期日程のことだが、後期日程はどうなのか?)。
だから、各科目の採点答案数も多くなる。
*もしこのブログを見ている方で東大を受験予定している方がいたら、入試に関する正確な情報は募集要項などをちゃんと確認してください。

こういうことで、とくに東大になると入試は重労働になると思われるので(一方で入試にかかわる教員数も他大学に比べてずっと多いだろうが)、追試を行う余裕はないと思う。

要するに、大学はこれだけ全力を尽くして、受験生の選抜にあたっているのである。
受験生の方は、健康状態を万全に整えて、試験に臨んでください。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

政教分離土地資金疑惑捜査について ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。