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人もコンクリートも大事

公共工事の中で評判が悪いものといえば、年度末の道路工事。
道が混んで渋滞したりするから、評判が悪くなるのも当然であろうか。
しかし、最近私は、年度末の道路工事も住民生活に役に立っているのではないかと思うようになった。
というのは、私の務めている大学、キャンパス内の道路が最近整備されていないようで、舗装面が凸凹しているのである。
だから、自転車で走ると細かい振動が身体に伝わる。
その一方で、キャンパスのすぐ外の歩道は改装されたばかりで、綺麗にタイルが敷き詰められている。
表面もなめらかで、自転車がスムーズに進む。

10年以上前に中国に行った。
上海・蘇州へ行ったのだが、道路の舗装がアスファルトかコンクリートの「板」を並べたような感じであり、大変凸凹している。
だから、バスに乗るとガシャンドシンと派手な振動が絶えず続き、閉口した。
日本に帰国してタクシーに乗ると、道路の舗装面がスケートリンクのようになめらかだった。
経済発展著しいとマスコミでよく言われるから、今の中国は多少ましになっているかもしれないが。

ブルガリアへ学会に行ったときは、懇親パーティが終わってホテルへ夜道を歩いて帰ったら、蓋のされていないマンホールに片足を突っ込んで怪我をした。
その直後、新婚旅行でバリ島に行ったら、そこでもマンホールや側溝に蓋がされていない所があちこちにあり、怪我を繰り返さないよう恐る恐る歩いた。

そういったことを思い出すと、日本では我々は無意識のうちに、国や地方から手厚く公共サービスを受けているんだなあと思う。
そして、当たり前のように利用している公共インフラは、世界一のレベルではなかろうか。
水道水が飲める国は、世界ではごく限られているだろう。
温水シャワーも存分に楽しめる。
いまは福島第一原発があんな事になっているけど、災害が起きたわけでもないのに電気が止まることはない。
そして、電車は秒単位で正確にやって来る。

ところが、近年は公共事業が目の敵にされて、軒並み減らされた。
だから、修繕されずに渡れなくなった橋が、全国に16万ヵ所あるという。
その上に、事業仕分けで防災事業が削減されたら、東日本大震災が起こってしまった。

いま震災の復興策として東北にカジノをつくるという案が出されているそうだが、何をそんなに遠まわしなことをするのだと思う。
公共事業を発注して、地震や津波で壊れたインフラをどんどん再建していけばいいではないか。
というより、再建せねばならぬではないか。
全国には、公共工事を削減されて仕事が無くなって困っている土木建築業者が多いから、その人達に工事をさせたらどうか。
そうすれば、雇用も増えるし、市中にお金が回って経済回復にもつながるのではないか。

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コメント 3

凍え馬

復興特需で公共事業を積極的に行うのが一番の復興への近道でしょうね。
まぁトップがあれでは復興はままならないでしょうけど…
by 凍え馬 (2011-06-18 23:23) 

聖Judyのほうき星

コメントありがとうございます。
仰せのとおり、復興特需を復興・経済回復につなげるべきと考えます。
しかし、「そよ風」のブログによると、仮設住宅の殆どを韓国メーカーに発注したとあります。
http://blog.livedoor.jp/soyokaze2009/archives/51674768.html
まったく何を考えているやら。
今日もまたため息ひとつです。
by 聖Judyのほうき星 (2011-06-19 07:42) 

聖Judyのほうき星

<a href="http://late-in-the-evening.blog.so-net.ne.jp/2011-06-21">6月21日</a>のブログに書きましたが、仮設住宅を韓国に発注という話は誤報らしいです。
すみません。
by 聖Judyのほうき星 (2011-06-21 22:38) 

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