学生のご機嫌取り

務めている大学で新入生のクラス担任になってしまった。
大学のクラス担任、何をやるのだ？
小中高はほとんどクラス単位で学校生活をするけど、大学はそうじゃないだろ。

それで、先日、クラス担任の先生達全体の集まりがあった。
どういう仕事をやるのか聞かされたが、新入生たちが有意義な学生生活を送れるように、面倒を見てあげましょうというである。
具体的には、実験に出て来なくなった学生がいれば、電話をかけてどうしたのか聞く。
学生本人が捕まらないなら、親に電話をかけて事情を聞く。
あるいは、学生が大学で友達をつくれるように、アドバイスする…

馬鹿らしくなった。

実験に出てこない、家に引きこもっている。
だったら、「家で寝ていなさい」でいいじゃないか。
人生は長い。
1年ぐらいひきこもったって、いいじゃないか。

友達ができない？
じゃあ、友達と駄弁っている時間、本を読みなさい。
千円前後の投資で、古今東西の政治家、学者、芸術家などの偉人、あるいは、凶悪犯罪人の心の中を聞くことができる。
生身の人物に会おうとしてもそうそうできることではないし、死んでしまった人にはどうあがいても会えない。
それが、本の中では可能である。
最高の贅沢ではないか。

しかしまあ、学校の机の上で勉強するなんて社会では通用しないなどとしたり顔で言いながら、人間性、人間関係の事になると判で押したような理想的な人間像を求める人達の多いことよ。

まあ、欠席している学生に電話云々は、特任教員の先生がやってくれるらしいが、私は何をすればいいのか全然分からず、途方に暮れている。

タグ：新入生 クラス担任 大学生活 友達作り 読書 引きこもり

コメント 2

そんなに大学って過保護なところなのでしょうか？ どちらかというと、学生に相当の自由と責任が与えられているようなイメージなのですが…
by 凍え馬 (2012-04-11 23:02) 

コメントありがとうございます。
いやー、最近の大学はかなり過保護ですよ。
それに、留年生をたくさん出すと大学が国から怒られるという事情もあるんです。
by 聖Judyのほうき星 (2012-04-12 12:13)