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運動音痴がするスポーツ

この前の日記に書いたとおり、私は正月屋久島に行き、縄文杉を見るために往復10時間以上の雪山登山をした。
それを見て家族は、私が縄文杉登山をやり遂げるとは驚いた、こんなに体力があるとは思わなかった、と言った。
というのも、私は箸にも棒にもかからない運動音痴であるから。
登山出発前、妻は同行者に「主人は箸より重いものを持ったことがない人ですから…」と言っていたらしい。

私自身も縄文杉登山の経験で、「自分にもできたんだ」という達成感をかみしめている。
後で調べたら、縄文杉行きは登山としては中級の難易度とのこと。
いま思ったら、ちょっと無茶だったかもしれないという気がするが。
というわけで、私にも登山ができるのかなあと調子づいて、登山に関心が向いている。
それで、鈴木みきさん(http://ameblo.jp/suzukimiki/ )の登山イラストエッセイ本を何冊か買って、読んでいる。
とりあえず、高尾山あたりから登山やってみるかな~

いま言ったように、私はどうしようもない運動音痴である。
鉄棒の懸垂は1回もできない。
高校の時、体育の成績はクラスで最下位。
大学の体育実技も、出席すれば「優」がもらえそうなものだが、1~2年生の4学期で2回「良」だった。
卒業論文で配属された研究室では「テニス合宿」をやっていた。
しかし、私がテニスコートに立っても、飛んできた球を打ち返すことができないので、ラリーが続かない。
打ちそこねてコートの後ろの草むらに転がる球を拾いに行くことの繰り返しで、私はテニスが嫌いになった。

要するに私は運動音痴で、スポーツに対してものすごーくコンプレックスを持っていた。
そして、走ることさえ嫌なくらい、スポーツが大嫌いだった。
テレビ番組も、「巨人の星」や「アタックNo.1」のような根性モノは大嫌い。

それがちょっと変わったのが、十数年前のスキューバダイビングとの出会い。
初めて行った沖縄で軽い気持ちで体験ダイビングをやってみたら、初めて見る海中の景色、サンゴや熱帯魚を間近に見たことにとても感動した。
それで、自分の運動音痴のことは忘れて、スキューバダイビングをとてもやりたくなり、東京に帰ってから都内のダイビングショップで講習を受け、Cカード(ダイビングのライセンス)をとった。
ダイビングをはじめた当初は、浮力調整がうまくとれなかったり、空気を早く消費してしまったりと、海中風景を楽しむ余裕のない「修行」状態だったが(みんなそうらしい)、ローンで買った器材が勿体ないという動機だけでダイビングに通い続けているうちに徐々に慣れ、いまではまあ普通にダイビングできるようになった。
私はよく沖縄に行って、スキューバダイビングで美しい海を堪能した。

登山についても、上述の鈴木みきさんは、もともとスポーツが大の苦手だったとのこと。
何もできず悶々としていた人生をリセットしたくて旅立ったカナダで美しい山に出会い、それが登山を始めるきっかけとなったそうである。
その鈴木さんいわく(「あした山へ行こう!」講談社)。

山には文化系の人が多い気がします。
しかも登山に向いているのでは?
理由1:運動をがんばったことがないから、疲労の限界がわかりません。
理由2:運動してこなかったので、痛いところがありません(サッカーで膝を痛めたなど、がない)。
理由3:体力に自信がないから無理しません。
理由4:体育会系の暴言に耐えてきたので、心は強いです。
理由5:見るものすべてが芸術に思える感受性があります。
理由6:コンプレックスがあるから燃える闘魂を秘めています。




スキューバダイビングも登山も「競争」するスポーツでないから、運動音痴も心を開くのだろう。
あと、一般的なスポーツは俊敏な運動神経・反射神経を要するから、運動音痴はそれが苦手。
スキューバダイビングに関してはそうした類を要しないから、運動音痴でも意外とできる。
登山もそうなのだろうか。

屋久島で聞いた話では、登山する人は心にいろんなものを抱えて来る人が多いそうである。


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